肌水
新商品開発におけるミッションは、中低価格スキンケア市場におけるシェア1%以上を獲得すること。当時、中低価格のスキンケアは各社主要なシリーズを抱えてはいるものの、シリーズ全体でシェア1%を確保することが難しいという状況でした。こんな市場の中で新スキンケアを企画するにあたり着眼したのは「既存のスキンケア商品群とは同じ土俵で戦わない」ということでした。その結果、既存化粧品の常識を覆す「肌用ミネラルウオーター」という新たな「カジュアルスキンケア」というジャンルを開拓。使用部位、使用シーンの提案と「気持ちよさ」という使用価値が消費者に支持され、社内スキンケア年間販売個数トップ、単品としては業界でもトップクラスの実績を叩き出しました。
ウオーター in リップ
ニベア、メンソレータムが通年定番商品のポジションを不動のものとしていたリップクリーム市場。この市場において、トップ2ブランドを脅かし年間定番として愛用される商品開発がミッションでした。「薬用」や「あれ改善効果」では長年積みあげられた2トップブランドにはかなわないと判断し、口紅とリップクリームの過去の処方を徹底的に棚卸しして、「ベタつかずツルツルみずみずしい」乳化処方のリップクリームにたどり着きました。乳化処方のリップだけが持つ使用性の特徴を武器に「ウオーターリップ」市場を開拓することに成功。その結果、一年を通じて愛用される代表的なリップクリームとしてのポジションを獲得することができました。
イッテンコスメ 泥練洗顔
泥練洗顔は、OEMメーカーが持っていた既存処方の中身をきっかけに開発が始まりました。洗顔料としては特徴的な中身を、コンセプトを完全リメイクすることによって他とはひと味違う商品へとバージョンアップを図りました。また、ドラッグストアで展開される商品群とは明確に差別化されたポジションを築くため、ターゲットを「洗顔マニア」と敢えて絞り、価格や訴求イメージを「究極の洗顔料」として展開しました。これらのことが美容家やユーザーの興味を惹いて大規模な広告宣伝なしに@コスメで1位獲得、コストをかけない地道なオンラインマーケティングのみの展開から店販での展開へと拡販することに成功しました。
do organic
do organicは、ある老舗化粧品メーカーから「低価格商品一辺倒のマーケティングを展開していることへのリスク対策として準備すべきことは何か」という依頼を受けて企画開発がスタートしたブランドです。リスク対策というミッションでしたから、奇抜な賭けにでるようなブランドではなく、将来性があり化粧品の未来に貢献し得るブランドであるべきだという発想に至りました。そこで、たどり着いたのが「人にも地球にも負担にならないオーガニック化粧品」でした。当時オーガニック商品はほとんどが輸入品だったので、世界で最もレベルが高いと言われる化粧品を使いこなす日本の女性に相応しい「国産オーガニックスキンケア」をコンセプトに設定し開発がスタートしました。オーガニックブランドならではの象徴的なリードアイテム(マッサージバック)を配置したことや、オーガニックライフを楽しむという提案も話題を集め、現在ではオーガニック化粧品の代表的なブランドの一つに成長しています。
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